ワクチンを接種したら

ワクチンを接種した後は、接種部位を「揉む」のと「揉まない」のとどちらがよいですか?

現在では、ワクチンの接種部位は揉まないほうがよいとされています

以前は接種後に接種部位を揉んでいましたが、現在までの研究結果ではワクチンの接種部位は揉まないほうが良いとされています。接種部位を揉むことによって、ワクチンによっては局所的な副反応(ワクチンを接種することで起こる体に好ましくない反応のこと)が増加する可能性があります1)

接種後、接種部位に心配な症状がある場合は、医療機関を受診してください

ワクチン接種後の主な副反応として、接種部位が腫れたりすることがあります。たとえば季節性インフルエンザワクチンの場合、その症状のほとんどが接種2~3日後にはなくなります。ただし、ひどい痛みやかゆみがあるなど、心配な症状がある場合は、お近くの医療機関への受診を検討してください。
ワクチン接種を受けた当日は、接種部位を清潔に保つようにしましょう。
接種当日の入浴は可能ですが、その際、接種部位を強く擦ったりしないようにしてください。

1)ワクチンと予防接種のすべて p.230 Q2 尾内一信ほか 金原出版 2019

現在までの研究結果では、接種部位を揉んでも揉まなくても免疫獲得への影響に差がないこと、接種部位を強く揉むと皮下出血(皮膚の下で出血すること)などをきたすことから、現在、接種部位を揉むことは推奨されておりません。

監修熊本大学 特任教授/東京医科大学微生物学分野 兼任教授 岩田 敏 先生

2024年9月作成 VAC46O029A