ワクチンを学ぶQ&A
免疫とワクチン
予防接種は、感染症にかかりやすい年齢などを考慮して接種時期を決めています
乳幼児がかかる感染症には重い病気に繋がるものも多く、感染してしまうと後遺症が残ってしまったり、最悪の場合、命を落としてしまう危険性もあります。赤ちゃんはお母さんから受け継いだ免疫を持って生まれてきますが、その免疫は生後6か月ほどで弱まってしまいます。お母さんから受け継いだ免疫が弱まっていくときに、赤ちゃんがかかりやすい感染症から赤ちゃんを守るため、生後2か月ごろからワクチンを接種し始める必要があります。
ワクチンの接種によって、多くの赤ちゃんが感染症に対する免疫を得ることができますが、ワクチン接種の時期に遅れが出てしまうと、免疫がつくのも遅くなり、感染症にかかるリスクが高まります。
予防接種は、感染症にかかりやすい年齢などを考慮して、予防接種を受けることが一番望ましい年齢を定めて実施しています。
予防接種には、ワクチンごとに定められた、接種年齢や接種方法があり、日本の予防接種(定期・臨時・任意)スケジュールは、国立感染症研究所のホームページで確認することができます。
日本の予防接種スケジュール(国立感染症研究所)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/schedule.html
2024/4/11 参照
子どもの命と健康を守ることが、小児の予防接種の目的です
小児の予防接種の目的は、子どもの命と健康をVPD(ワクチンで防げる病気)から守ることにあります。
適切な時期にきちんとワクチンを接種することで、感染症を予防することができます。
予防接種の必要性についてよく理解し、お子さんの予防接種の予定など、分からないことや、気にかかることがある場合は、遠慮せずに、自治体の窓口や、かかりつけ医などに相談しましょう。
2024/4/11参照
1歳を過ぎてワクチンを接種する理由の一つに「追加免疫」があります。生まれてすぐに接種したワクチンによって、赤ちゃんの体の中にはある程度の免疫ができますが、1歳を越えて同じワクチンを追加接種することで、より強くてより長持ちする免疫をつけることができます(肺炎球菌ワクチン、五種混合ワクチンなど)。一方、麻しん(はしか)、風しん、水痘(みずぼうそう)、おたふくかぜの場合は、乳児期に接種するとお母さんから受け継いだ免疫の影響でワクチンの効果が十分に得られないことがあるため、1歳を過ぎてから接種します。
日本小児科学会の「知っておきたいわくちん情報」: A-07 生後 1歳に接種するワクチン(2024/04 作成 ver.3)
https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/VIS_A-07seigo1sai_20240401.pdf
2024/4/11参照
2024年9月作成 VAC46O029A